アウトレットボックスとは
この記事では「アウトレットボックス」について紹介します。
他にも「アウトレットボックスを使用するシーン」や「アウトレットを取り付ける条件」についても解説していきます。
アウトレットボックスとは?
アウトレットボックスとは、電線やケーブルの接続部分を収納し、保護する役割も担う箱型のケースを指します。スイッチやコンセント、照明器具などの電気器具を設置するために活用され、一般的に家庭やオフィスの壁や天井の内部など「屋内」に取り付けられています。
アウトレットボックスとプルボックスの違い
同じ電設資材であるプルボックスも配線の接続部分を収納するという観点では同様の使用用途ですが、両者の大きな違いは「サイズの種類」にあります。
プルボックスは規格がなく、サイズの種類が豊富で大きなものだと600mm立方サイズ(※特注の場合、さらに大きいサイズも可能)まで取り扱いがあります。それに対し、アウトレットボックスはJIS規格(※一部除く)がありサイズが限られています。
(アウトレットボックスのサイズに関する詳細はアウトレットボックスの種類の記事をご覧ください。)
また、もう1つの違いとしてボックスにノックアウトがあるか否かという点があります。「ノックアウト」とは配管を接続する穴で、アウトレットボックスには上下左右底面にもあり、ハンマーで叩けば穴を作ることができます。そのため、施工時に配管のサイズに合ったノックアウトを打ち抜いて使用します。
プルボックスは最初から穴やノックアウトがないため、施工時に穴を開けなければなりません。(※特注品として穴あけを依頼することは可能です。)
アウトレットボックスの主な役割
アウトレットボックスの主な役割は、①電気器具の安定した取り付けを行い、②電気配線とその接続部分を保護することです。具体的な役割は以下の通りです。
① 電気器具の安定した取り付け
壁や天井にコンセントやスイッチなどをしっかりと固定するための土台となり、使用時の安定性を確保します。
② -1 配線の保護と安全性向上
配線や接続部を安全に収納し、外部からのダメージを防ぐための保護ケースとして機能します。接続部が露出しないように保護することで、ショートや感電のリスクを低減します。
② -2 防火対策
アウトレットボックスは樹脂製と金属製がありますが、特に金属製のアウトレットボックスは、ショートや過熱が発生した際に火災のリスクを軽減する耐火性があるため、建物の安全性を向上させます。防火区画に設ける場合は金属製の指定があるなど、選定に注意が必要となります。
アウトレットボックス取り付け時のポイント
アウトレットボックスを取り付ける際、安全性と効率性を確保するため、以下4つのポイントを確認することが重要です。
取り付け位置の確認
アウトレットボックスは、配線が適切に収納される場所、かつ電気器具やスイッチとの接続が容易な位置に設置します。建築基準や施工規則に従い、壁、天井、床などの適切な箇所に配置しましょう。
固定の強度
ボックスはしっかりと固定する必要があり、木製の柱や鉄骨、石膏ボードなどの材料に応じて、専用の固定具(ねじやアンカー)を使用して確実に取り付けます。
配線の適合性
アウトレットボックスのサイズは、内部に収納する配線の量や電線の太さに適合している必要があります。ボックスが小さすぎると配線が圧迫され、短絡や過熱のリスクが生じます。
通気性の確保
ボックス内に熱がこもらないよう、適度な通気性が確保されていることが望ましいです。特に屋外や負荷の高い配線がある場合には、温度上昇による火災リスクを軽減するため、放熱設計が求められます。
これらの条件を守ることで、アウトレットボックスを安全かつ効率的に使用でき、事故のリスクを抑えることができます。
まとめ:アウトレットボックスで屋内配線を整理できます!
今回は、アウトレットボックスについて紹介しました。
アウトレットボックスは、一般的な住宅やオフィスなどの屋内配線の接続部分を「収納・保護」する役割の箱型のケースを指します。
今回の記事を参考に、皆様の現場でアウトレットボックスを活用して効率的な作業に繋げていただければ幸いです。
「アウトレットボックスの種類」については下記記事にてご紹介していますので、ぜひ本コラムと一緒に読んでいただけますと幸いです。
アウトレットボックスの種類
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