ボックスコネクタとは

電気工事の現場で配線作業を行う際、必ずと言っていいほど目にする小さな部品、「ボックスコネクタ」。
普段は壁の中や天井裏に隠れていることも多いのであまり目立ちませんが、配管とボックスの接続部分を確実な施工品質を保つために非常に重要な役割を担っています。
この記事では、「ボックスコネクタとは何か?」という基本的な疑問から、その具体的な役割、選び方、そして基本的な使い方まで分かりやすく解説します。
(ボックスコネクタのサイズや素材の種類に関する詳細はボックスコネクタの種類の記事をご覧ください。)
ボックスコネクタの基本的な役割
ボックスコネクタとは、その名の通り「ボックス」と電線管(配管)を「コネクト(接続)」するための部品です。
主に、アウトレットボックスやスイッチボックスの「ノックアウト(配管接続用の穴)」やプルボックスにホールソーで穴をあけた部分に電線管を固定するために使用されます。
ボックスコネクタが果たす主な役割は以下の通りです。
- 電線管の固定
ボックスと電線管をしっかりと固定し、抜けやズレを防ぎます。 - 電線の保護
電線がボックスの穴のフチ(金属の切断面など)で擦れて傷つくのを防ぎ、漏電や断線のリスクを低減します。 - 異物の侵入防止
ボックスと電線管の隙間を塞ぎ、壁の中のホコリや湿気、虫などがボックス内に侵入するのを防ぎます。防水の製品は雨雪の侵入を防ぎます。
このように、ボックスコネクタは配線全体の安全性と耐久性を確保するための、シンプルながらも欠かせない部材なのです。
ボックスコネクタの選び方のポイント
最適なボックスコネクタを選ぶためには、以下の3つの点を確認することが重要です。
1.接続する電線管の種類とサイズ
VE管、PF管、各種可とう電線管、薄鋼・厚鋼の鋼製電線管など、使用する電線管の種類に合ったコネクタを選びます。また、「16」「22」「28」といった電線管の呼び径(サイズ)も必ず合わせる必要があります。
2.ボックスの穴径
ボックスに開いている穴のサイズに適合するコネクタを選びます。サイズが合わないと、隙間ができたり、固定ができなかったりする原因となります。また穴径が合わない際は調整する部材(リングレジューサー)もあります。
3.設置環境
屋内か屋外かといった設置環境を考慮します。屋外や水の侵入の恐れがある設置場所は必ず防水タイプのコネクタとボックスを選定します。
ボックスコネクタの基本的な取り付け方
ボックスコネクタの取り付け方は非常にシンプルですが、確実に行うことが重要です。以下にて、取り付け手順を解説します。
1.コネクタの取り付け
アウトレットボックスに取り付ける場合はボックスの外側から、ノックアウト穴にボックスコネクタのねじ部分を差し込みます。ロックナットがコネクタについている場合は、外してから差し込みをしましょう。
2.ロックナットでの固定
ボックスの内側から、付属のロックナットをねじ込み、プライヤーなどの工具でしっかりと締め付けてコネクタをボックスに固定します。
3.電線管の接続
固定されたコネクタに、電線管を差し込みます。ねじなしの鋼製電線管の場合は止めねじで固定、VE管の場合は接着剤を塗布してから差し込みます。
取り付け時の注意点
- ロックナットの締め付けが緩いと、コネクタがぐらつき、電線の保護や管の固定が不十分になります。適度な力で確実に締め付けましょう。
- 電線管の差し込みが浅いと、抜けてしまう原因になります。コネクタの奥までしっかりと差し込んでください。
これらの作業は、電気工事士の資格が必要となる場合があります。安全で確実な施工のため、専門知識がない方の作業は避け、プロの電気工事業者に依頼することを強く推奨します。
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今回は、ボックスコネクタの役割や選び方について解説しました。 普段目にすることのない小さな部品ですが、一つ一つの部材が、私たちの暮らしの電気を安全に支えています。
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